本日は、僕が社畜エンジニアだった頃の話を、少しだけ、お話ししたいと思います。
というのも、同じブロガー仲間のめっちゃ地鶏(雛)さんの記事に、非常に感化されたからです。
是非紹介したい、地鶏さんの記事が、コチラ(↓)
就職活動でエンジニアを目指している方や、IT業界、特にSIer(地鶏さんの言葉でいうと「SI」)に入社しようと思っている方は、是非読んでもらいたい記事です。
皆さんは「IT土方」という言葉を、ご存じでしょうか?
IT土方とは、IT業界の底辺である。デジタル土方とも呼ぶ。
IT業界、特にSIer(システムインテグレーター)は大手を中心とした序列になっており、一次請けから二次受け三次受けと仕事が次々と丸投げされる。(一部省略)この構造がゼネコン業界と酷似しており、デスマーチや鬱といった肉体的にだけでなく精神的にも過酷な状況に置かれているプログラマが多いため、このような状況を揶揄してやや自虐的に、一見ITと縁がなさそうな「土方」という単語を組み合わせてIT土方と呼ぶ。
引用元:ニコニコ大百科
こんな言葉で、揶揄されるエンジニアのお仕事。
ネット社会が進むにつれ、年々、需要が高まっており、特に今は「超売り手市場」だと言われています。(僕みたいな2年以上ブランクのある奴にも、大手求人メールが来たりするほどです)
しかし、生半可な気持ちで入ると、本当に後悔する仕事です。それを、「インフラエンジニア」の目線で、お話ししたいと思います。
「金融業界」プロジェクトを避けるべき理由(インフラエンジニア版)
前述の、地鶏さんの記事「【IT業界】「金融」「証券」「銀行」これらの情報を含む案件を避けるべき3つの理由」では、「金融業界」案件について、以下の3つの観点から、実態を話されています。
- プログラミング言語の問題
- 労働時間・環境の問題
- 責任の問題
こちらを踏まえつつ、僕は「インフラエンジニア」としての、ホンネをお話しします。
「エンジニア」って、実はいろいろ
ITエンジニアといっても、実はいろんな種類があります。
- 開発系エンジニア(プログラマー)
- データベースエンジニア
- インフラエンジニア
- ウェブ系・アプリ系エンジニア
- セキュリティエンジニア ・・・etc
ざっと挙げただけでも、こんな感じ。おそらく、皆さんの想像するエンジニアは、プログラムを作るため、コマンドを叩いてたり、WEB・アプリ・ゲームを制作してたり・・・なんてイメージが強いかな、と思います。
実は僕、そのどちらでもなく「インフラエンジニア」または「基盤系エンジニア」と呼ばれる仕事をしていました。
インフラ(基盤系)エンジニアって?
そもそも、電気・ガス・水道・交通など、私たちの生活の基盤になっているものを『インフラ』と呼びますよね。IT業界のインフラもこれと同じで、私たちがネットワークを通じてデータ等のやり取りを円滑に行えるよう、インフラエンジニアが基盤を整えてくれているのです。いわば『縁の下の力持ち』的な存在というわけです。
具体的には、皆さんが普段使っているパソコンを、さらにハイスペック・巨大化した「サーバ」(でっかいモノで、中に10人は入れます)を、主に設計・構築・運用します。軍手やドライバーで、物理的に組み立てたり、プログラマーのようにコマンドを叩いて、OS・ソフトウェアの設定をしたり、結構「何でも屋」です。
そんな元インフラエンジニアでも、やっぱり避けるべきは、「金融業界」プロジェクトなんです。
「金融業界」案件が、ブラックな4つの理由
1.労働時間・環境の問題
前述の、地鶏さんの記事(↓)、
ここで書かれている事が、本当に真実です。特に、M銀行デスマーチは、僕の同僚もやっていて、初月で頬がこけていました。
さらに、インフラエンジニアは「データセンター」と呼ばれる、機械達の住む場所で、働くことが多いです。映画「バイオハザード」に出てくるような、マシンだらけの部屋ですね。
特に、金融業界の「データセンター」は、セキュリティが厳重なので、窓が無く閉塞的なのはもちろん、トイレすら好きに行けないことも(部屋を出るのに、空港以上のボディチェックや指紋認証などがあったりします)。
しかも、マシンの熱を抑えるために、極寒・・・!外は、35度を超える真夏の炎天下なのに、ダウン・ホッカイロ装備で作業し、お昼に温かい味噌汁で癒されてました。
そんなところで、終電・徹夜もザラです。身体を壊すのも、無理ないですよね。
2.とにかく、参入企業が多すぎる
「金融業界」のシステムは、大規模なので、多くの協業他社がいます。
1プロジェクトの、1チームだけで、7次まで下請け会社が居るのも、ザラです。
7次請けまでいるチームが、1プロジェクトに10チームあって、10プロジェクトが並行稼働していたら・・・
(7社)×(10チーム)×(10プロジェクト)=【700】
と、単純計算でも、700社が関わっていることに!
こうなると、連携をとるのも一苦労。会社ごとにルールが違えば、エンジニアの数もスゴイ。単純な打ち合わせだけでも、大人数で、あーだこーだ、時間泥棒になるわけです。
特にインフラエンジニアの場合、「すべてを支える基盤」を作るので、関連する全業務について、知る必要が出てきます。マシン作業の3倍以上、打合せで費やすことも。
3.無駄にルールが多い
僕自身、メーカー・メディア・公的機関など、たくさんの業界のお客様を経験しましたが、「金融業界」が一番、細かいルールが多いです。
1つのマシンを作るのに、「設計書が10個必要」「その設計書ごとに、レビュー(打合せ)が3回必要」「レビュー後は、各部署の責任者の印鑑が必要」なんて、無駄にルールが多い・・・!納期が決まっているので、はやく作業したいのに、全然できない・・・!そんなストレスに悩まされます。
4.意外とIT知識がなくて、SIer任せ
金融業界のシステムって「大規模」で「万が一、障害が起きたら被害が甚大」にも関わらず、肝心の「金融機関側の担当者」が、IT知識に詳しくないんです。
インフラエンジニア 「これ、メンテナンス時にやってくださいね(CDを入れるだけの簡単な作業)」
金融機関の担当者 「? わかんないんで、やってよ」
インフラエンジニア 「・・・(遠い目)」
こんなやり取りが、ほとんどです。
「金融業界」の特徴として、数年でいろんな部署に異動することが多いせいか、「知らない」「知る気もない」人が、結構多いんです。「自分達の会社のシステムなのになぁ・・・」と、飽きれる反面、トラブルが起こると「御社に任せてたんだから、何とかしてくれ」と、責任転嫁されます。
特にインフラの場合、業務上あんまり意識されないせいか、放置されがちです。
皆さんも、「蛇口をひねれば水が出て当たり前、逆に水が出ないなんてオカシイ!」って思う方が、多いと思うんです。「インフラ」「基盤」ってそう思われがちで、その仕組みを作るために、どんな設計や考慮がされているかは、知ろうとしてくれません。「動いて当たり前」って、本当に大変です。
まとめ
この4点から、「金融業界」プロジェクトは、本当に避けた方が良いです。
- 労働時間・環境の問題
- とにかく、参入企業が多すぎる
- 無駄にルールが多い
- 意外とIT知識がなくて、SIer任せ
ホントに全部真実です。むしろ、語り切れなかった事もたくさん。。
ただ、これらは「金融業界」に限ったことではありません。「金融業界」に特に多いだけで、他の業界でも同じようなことがありますし、インフラエンジニアではなくても、同様なツラさがあると思います。残業代など、それなりにお金は稼げるかもしれませんが、僕は本当にオススメしません。
それでも、「IT業界・SIerになろう!」と思われる方は、相応の覚悟で入社してくださいね。
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